ARTOS 3D アレイトモグラフィーソリューション
アレイトモグラフィー向けの高品質な連続切片を迅速に作製可能
ARTOS 3D ウルトラミクロトームを使用することで、アレイトモグラフィー向けの安定した超薄連続切片が迅速に作製可能。
ARTOS 3D(ARray TOmography Solution)は、走査型電子顕微鏡(SEM)でのアレイトモグラフィーにすぐに使用できる、何百もの連続リボン状切片を自動的に作製・回収します。生物試料の切片作製と SEM の設定手順にかかる時間や労力を削減することで、重要な研究課題の答えとなるイメージを素早く得ることができます。
- ARTOS 3D を事前にプログラムすることで、フレキシブルなブロック面サイズ(µm~mm)の何百ものリボン状超薄切片を自動的に作製
- ARTOS 3D には完璧に整列したリボン状切片の回収機能が組み込まれており、扱いにくく時間のかかる手作業の切片回収が不要
- 高密度の切片を載せた複数の切片キャリア(観察用基板)を同時にマウントすることで、SEM の設定時間を短縮
- 試料作製プロセス全体にわたって切片キャリアをスムーズに搬送し、効率化されたワークフローを実現
ガラスなど透明な切片キャリアも使用可能なため、ARTOS 3D は、光電子相関顕微鏡(CLEM)にとっても理想的なソリューションです。
研究用途専用。
アレイトモグラフィーをより迅速に
ARTOS 3D ウルトラミクロトームは、アレイトモグラフィー用の高品質な切片を作製する際に、どのように時間を短縮しているのでしょうか?
アレイトモグラフィー(AT)は、高解像度で生体構造の定量的解析を行うための 3 次元画像再構成技術です。最適な結果を得るためには、正しく並べられた超薄切片が前提条件となります。 これまでアレイトモグラフィーでは、時間のかかる面倒な手作業がいくつも必要でした。ARTOS 3D ソリューションでは、連続切片作製を自動化し、SEM イメージングのための切片整列にかかる時間を短縮することで、プロセスの高速化を実現しています。 ARTOS 3D が、どのようにワークフローの迅速化と高品質な結果の両方を実現しているのか以下に説明します。
高速切片作製とイメージングのための容易な位置調整:ARTOS 3D と従来のウルトラミクロトームの比較
ARTOS 3D ワークフローで作業を省力化
アレイトモグラフィーで適時に最良の結果を得るには、安定したリボン状超薄切片を正しい整列順序で効率的に作製することが必要不可欠です。効率化を実現するために、ARTOS 3D ウルトラミクロトームでは、高品質な超薄切片(20nm 以上)の作製プロセスを自動化しています。この自動化によって、ライカ マイクロシステムズの EM UC7 など、従来のウルトラミクロトームで必要とされる手作業のいくつかを削減することができました。また、自動化によって SEM イメージング前の連続切片作製やリボン状切片の整列などにかかる時間を大幅に短縮しています。 従来のウルトラミクロトームで必要とされる手作業が、ARTOS 3Dシステムによって軽減または不要となります。以下の通りです:
- リボン状切片をまつ毛プローブを用いて順序どおりに並べる必要がありません
- 連続切片作製を繰り返してリボン状切片を何度も手で操作するとしわがよるリスクが高まるため、そうした手作業が不要
- しわのない状態でリボン状切片を切片キャリア(基板) に載せるために何度も行う、面倒な手作業は不要
シームレスなワークフローにより、高品質な切片作製を迅速化
少ない労力で迅速に切片作製
ARTOS 3D ウルトラミクロトームを使用することで、手作業を減らし、試料作製プロセス全体にわたってシームレスなワークフローを実現します。
- 各種切片キャリア(基板)用にユーザーが事前に定義したプログラムを用いて迅速に設定
- ユーザーによる介入を最小化し、何百もの連続切片の作製と回収を自動化
- SEM イメージングで適したリボン状切片の選別と位置決めを含む、時間がかかる面倒な手作業での回収は不要
再現性のある、アーティファクトのない切片作製
常に安定した高品質の切片
ARTOS 3D ウルトラミクロトームは、質の高い切片をスピーディに再現性よく作製することが可能です:
- リボン状切片の回収機能を直接組み込み、手作業の切片作製や操作などによるアーティファクトの発生を防止
- フロントバルブで簡単に水流を調整でき、リボン状超薄切片をしわなく回収可能
- 特別設計のドラフトシールド(風除け)とアクティブ防振台により空気の乱れと振動をなくし、切片厚のばらつきを最小化
- カスタム設計の 4 mm 幅のダイアモンドナイフを用いてリボン状切片を正確に作製、各種切片キャリア(基板)に対応可能
アプリケーション例:リンパ節の 3 次元再構成画像
ARTOS 3D での正確な切片作製により、アレイトモグラフィーで最適な結果を得ることが可能
このアプリケーション例では、ARTOS 3D ソリューションで作製した連続切片を使用して、アレイトモグラフィーでマウスの膝窩リンパ節を再構成しています。アレイトモグラフィーは、様々な種類の免疫やがんの研究にとって重要な、リンパ節の細胞組織およびタンパク質構造の精密な観察を可能にします。 ARTOS 3D がアレイトモグラフィーの適用にどのように役立つか、以下のレポートでご紹介しています。 アプリケーションノートをダウンロード また、ARTOS 3D ウルトラミクロト-ムの均一で、再現性のある切片は、CLEM への適用にも理想的です。