ライカ マイクロシステムズのスペシャリストまでご連絡ください。ニーズとご予算に合った形成外科用手術顕微鏡について、専門的なアドバイスを提供いたします。
腫瘍切除後の再建手術における課題
腫瘍切除後に行われる再建手術は、非常に複雑な処置を必要とし、また長時間を要することも少なくありません。具体的には、乳房再建術の大きな課題のひとつとして、皮膚や脂肪の壊死などの合併症、皮弁壊死のリスクを低減しつつ、皮弁の血管再生の評価と組織の十分な灌流の確保を行わなければならないことがあります。
さらに、リンパ浮腫の外科的治療は、リンパ節マッピングやリンパ管静脈 の吻合を含めて技術的な難易度が高くなります。
再建手術のもうひとつの大きな課題に、手術室の環境を人間工学に基づいて 整えることがあります。現状では、形成外科医は、長時間にわたって人間工学に反するような負担のかかる姿勢を取らざるを得ないため、背中や首の痛みなど、手術や処置に伴う筋骨格系の障害を負う大きなリスクを抱えています。
手術用ルーペとは比較にならないほど大きなメリットが得られます。しかし、顕微鏡使用による主なメリットについて私がお伝えしたいのは、照明に優れていること、倍率を調整できること、快適に見れること、視野が極めて広いことです。
形成外科手術中に血管蛍光イメージングが可能な拡張現実(AR)蛍光システム GLOW800
近赤外線(NIR)蛍光イメージングによる高コントラストと、白色光によるフルカラースペクトルを組み合わせた、この画期的なテクノロジーは単一のリアルタイム画像を生成します。 GLOW800 AR 蛍光システムと ICG を使って、術者は立体感のある、リアルタイムの蛍光血流観察像と、自然な色での周囲の生体組織を見ることができます。
腫瘍切除後の再建手術で GLOW AR 蛍光システムを使用すると、以下に役立ちます。
- インドシアニングリーン(ICG)による皮弁の生存確認
- 生存している乳房皮膚、壊死した皮膚および組織の識別
- 皮弁の境界特定の精度向上
- 脂肪壊死などの合併症の防止
蛍光フィルターを用いて形成外科手術における可視化を向上
従来型の蛍光イメージングは、吻合時に血流を可視化し、微小血管の機能評価を容易にするのに使用できます。これは、特に肌の色が濃い患者様に有効です。
術中血管造影モジュール FL800 と ICG 蛍光色素を併用した場合、リアルタイムに血流を示す NIR(近赤外線)蛍光画像が得られます。