K8 Scientific CMOS カメラ
ライフサイエンス用画像解析ソリューション
K8
CMOSは画像センサーの種類を指します。 現在カメラで一般的に使用されている画像センサーは、主にCCD(電荷結合素子)とCMOS(相補型金属酸化膜半導体)の2種類です。 いずれもピクセルの二次元配列で、各ピクセルが画像の各箇所の光量を記録します。 CCDとCMOSの各センサーは、電子配置が異なるため、各センサータイプで異なる特性を発揮します。 数年前、科学的イメージングアプリケーションでは画像クオリティがより優れているCCDセンサーが好まれていました。 しかし、CMOSセンサーの設計の進歩により、現在はCCDセンサーに匹敵する高品質画像を取得しながら、それ以外にもさまざまな性能面のメリットを発揮することが可能となっています。
センサーにとって最も重要な点は、カメラの感度を決定するノイズレベルと量子効率(QE)、画素数(分解能)、フレームレートです。 相互に連結したこれらの特性は、画像センサーの構造により決定します。 各ピクセルからの読み取りプロセスが早ければ早いほど、読み取りノイズレベルは高くなります。 センサーの分解能またはフレームレートを上げることで、読み出し速度は向上し、結果としてノイズレベルが高くなり、感度が低下します。 CCDセンサーは一般的に単一の読み取りノードであるのに対し、CMOSセンサーの読み取りには数千のノードが含まれます。 フレームレートの加速は、CCDセンサーの読み出しノイズに影響を与えます。 CMOSセンサーの構造では、読み出しノイズを非常に低く抑えながら、より高いフレームレートでより多くのピクセルを読み出すことが可能なため、このような障害は発生しません。 近年のCMOSの設計向上により、CCDと比較してノイズを抑え、フレームレート、分解能、ダイナミックレンジを向上させながら、より高い量子効率を実現しています。
CMOSセンサーはシリコンウエハのために製造されています。 光がシリコンにぶつかることで、光起電力効果と呼ばれるプロセスにより電荷が生まれます。 光子はシリコンに数ミクロンしか浸透しないため、光起電力電荷は表面にのみ蓄積することになります。 この電荷を読み取りノードに移動させるには、薄い膜状の電子装置が必要です。 センサーを製造するには、膜状の電子装置を感光性の表面に付けなければなりませんが、これでは光がシリコンに到達するのが遮られてしまいます。 ミクロレンズは前面照射型センサーのQEを高め、最大80%のQE値を可能にします。 一方、裏面入射型/裏面照射型 (BSI) センサーは、センサー背面のシリコンセンサーの厚い余分な層を研磨・除去し、センサーを裏返してセンサー「背面」が光にさらされるようにすることで、この限界を克服します。 シリコンは非常に薄いため、反対の面の電子装置は蓄積された電荷を読み取りノードに移動させることができます。 裏面入射型センサーでは、感光性シリコンと入ってくる光の間に電子装置の層がないため、QEは最大95%まで上昇し、感度が大幅に向上します。