ARveo 8 脳神経外科用デジタル ビジュアライゼーション顕微鏡
ARveo 8 は AR 蛍光システム、IGS システムおよび内視鏡像からの情報を統合して可視化の可能性をさらに広げ、精度の高い脳神経手術をサポートします。
ARveo 8 デジタル ビジュアライゼーション顕微鏡は、超高速処理と直感的なグラフィカルユーザーインターフェースにより、チーム全体の効率の向上に貢献します。
ARveo 8 の将来の拡張性とシステム互換性を見据えたライカ マイクロシステムズの EnhancePath コンセプトは、脳神経手術のデジタル化の未来へスムーズに確実に移行するためのシームレスな方法を提供します。
ビジュアライゼーション機能の強化でより精細に
- ARveo 8 は顕微鏡画像に情報階層を追加して可視化を強化することで、脳神経外科医は術中により多くの情報を得ることができます。
- ARveo 8 は、世界的に定評ある光学系、術前と術中の画像を結合する機能、さらに拡張現実(AR)蛍光システムを組み合わせることができるので、脳神経外科医は的確に判断を下すことができます。
- ARveo 8 の超高速処理は待ち時間を 44%* 短縮し、術者へ情報をより素早く、より高い精度で提供します。
*以前の ARveo 手術用顕微鏡との比較
拡張現実(AR)画像を用いた血管手術
GLOW 拡張現実(AR)エコシステムは、ARveo 8 のデジタル ビジュアライゼーション能力に不可欠の要素です。
精緻な画像センサーとアルゴリズムで、複数のスペクトルバンドの可視光と蛍光の信号を取り込み、最適化し、組み合わせます。
その結果、完全に同期したリアルタイムの術野の拡張現実画像が得られます。
GLOW800 拡張現実(AR)蛍光システムと ICG を使って、立体感のある、リアルタイムの血流画像によって拡張された、自然な色での大脳構造画像を見ることが可能です。
1 つの画像に組織構造と血流を表示
ICG と組み合わせると、GLOW800 拡張現実(AR)蛍光システムにより、大脳構造と血流を白色光で観察することができます。
組織構造と血流をひとつの画像に表示することで、白黒の NIR(近赤外線)血流ビデオと白色光による解剖学的な画像を呼び出して再調整する必要がなくなります。
- 画像の均一化により周囲に暗部のない、奥行き豊かな立体感が得られ、明確な空間感覚が得られます
- GLOW800 モードを使えば、脳動静脈奇形(AVM)の除去、動脈瘤のクリッピング、バイパス術、または微小血管減圧術時に術中の判断をサポートします
拡張現実画像は、CaptiView 視野内表示により接眼レンズ内に、または手術室のモニターに表示されます。
GLOW800 によるビジュアライゼーション機能の強化: 「血管に突然光が当たったときにも、周囲の脳組織が見え、それで納得しました。突然より多くのものが観察できるようになったのです。なるほど、これが拡張現実というものかと思いましたね。」
FL-Glow tab start
FL400 腫瘍蛍光用
蛍光モジュール FL400 は、脳神経手術時に作用物質 5 アミノレブリン酸(5-ALA)と組み合わせて使用します。腫瘍組織と正常な脳組織の境界を見極め、正確な切除をサポートします。
* 当製品の承認された適応および登録状況については、ライカ マイクロシステムズの規制関連業務担当までお問い合わせください。
FL560 蛍光システム
FL560 では、励起範囲約 460 nm~約 500 nm の蛍光分子が観察できます。非蛍光組織は自然色で表示され、同時に蛍光が明るい黄緑色で示されます。
GLOW800 AR 蛍光システム
GLOW800 拡張現実(AR)蛍光システムは、インドシアニングリーン(ICG)を使用して高コントラストの NIR(近赤外線)画像を取得し、それを白色光画像と組み合わせ、 リアルタイムの血流によって拡張された、自然な色の生体構造の単一画像を生成します。
光学性能を強化
ARveo 8 の光学系は、画期的な新技術 FusionOptics を搭載しています。
深い焦点深度と高解像度を同時に実現した FusionOptics テクノロジーは、可視化の可能性をさらに広げます。
400 W のキセノン照明およびスモールアングルイルミネーションと組み合わせると、接眼レンズを通して深奥部まで、明るく、ピントの合った観察像が得られます。
FusionOptics テクノロジー
- 2 系統の独立した光路
- 一方の光路で高解像度を確保
- 他方の光路で深い焦点深度を確保
- 脳はこの 2 つの画像を融合させ、1 つの適切な空間画像を生み出します
チーム全体の効率が向上
ARveo 8 は手術チーム全体のワークフローの連携向上に貢献します。外科手術の効率性がさらに向上します。*
- 卓越した安定性
- 明快でシンプルなグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)により、それぞれの術者や手術に合わせて素早い設定が可能
- どんなときでも素早い調整が可能
- チーム全体で 3D 画像を共有して連携
* 以前の ARveo 手術用顕微鏡との比較
完全に集中
術中、モニターを見るために、視線を術野から逸らしたくない場合は、接眼レンズを使用することができます。
CaptiView 視野内表示を使用することにより、必要とする補完画像情報が接眼レンズ内に直接表示されます。CaptiView の表示:
- 術前 CT や MRI スキャンなどの異なるソースからの画像
- 内視鏡などから提供される追加的な画像
- GLOW800 AR 蛍光画像
- 主要メーカーの IGS システムによるデータ
1,080 画素のフル HD ディスプレイは LED バックライト式で、高解像度、高コントラストの画像を表示します。このためモニターに視線を移して集中力を削がれることはありません。
術者が見ている観察像は、3D モニターで、手術チームで共有できます。
1 つの 3D 画像をチーム全体が観察可能
「ヘッズアップ」で作業する場合、接眼レンズを覗き込む必要はありません。
微細な解剖学的細部を、拡大された縮尺と自然な色で観察でき、立体感のある高解像度の画像を見ながら作業することができます。
- 31 インチ顕微鏡スクリーン、または
- カートに搭載した 55 インチ型 4K 3D モニター
- 手術ワークフローの可視化をサポート
- 3D 観察像の共有により、手術チームが次のステップに向けて準備可能。複雑な手術の場合でも同様。
- 3D 可視化により、4K 3D モニターの大画面で誰でも手術現場を見ることができるため、より高度な教育にも有用です
ARveo 8 はハイブリッドシステムのため、いつでも接眼レンズの視野に戻ることが可能です。
1 つのグラフィカルユーザーインターフェースで顕微鏡操作と画像取得が可能
ARveo 8 のグラフィカルユーザーインターフェースは手術チームの全員が直感的に使えるように設計されています。顕微鏡の設定をガイドし、術中にその場の状況に応じて調整でき、画像の取得と転送が可能です。さらに、顕微鏡画像を表示するための追加モニターとしての役割を果たします。
簡単操作
- さまざまなユーザーロールと権限を選択・定義可能
- GLOW800 可視化などのデフォルト設定や個々のユーザー設定をパスワードで保護
- 患者さんとユーザーのデータを保護し、サイバーセキュリティーを強化
容易な画像取得
- 高圧縮 2 TB ストレージ容量を使用して、2D または 3D 品質のビデオと画像を記録
- 画像を素早く保存し、USB やイーサネットを介して院内ネットワークへエクスポート可能
- データ処理と接続性の PACS および DICOM への適合
デジタルの新しい扉を開く拡張性
イメージングテクノロジーは医学を発展・進化させます。あるときは少しずつ、あるときは飛躍的に。
ARveo 8 は技術的な進化の道を進むためのサポートを提供します。
- 患者さんに有意義な影響をもたらすような、将来的に新しいテクノロジーと AR アプリケーションを追加可能
- デジタル脳神経手術の未来へとスムーズな移行を提供
ARveo 8 はデジタルの未来に向かって、ユーザーとともに進化していきます。
情報を追加
術前の画像と術中の画像を結合することで、術中により的確に処置を行うことができます。 ARveo 8 デジタル ビジュアライゼーション顕微鏡により、IGS システムおよび内視鏡からの画像を接眼レンズ内または 4K 3D モニター上に表示し、手術部位をより詳細に観察することができます。
IGS システムの統合が容易
主要メーカーによる IGS システムのデータを用いて術中の評価 をサポートします。
- 顕微鏡画像を用いて、術中に画像アラインメントを更新することができます
- 画面上にもう 1 つの別の画像を映すピクチャー・イン・ピクチャー ナビゲーションのオプションを使用すると、楽に情報を確認することができます
KARL STORZ® ビデオシステムとの技術的適合性
顕微鏡像から内視鏡像へ、およびその逆の切り替えは、顕微鏡ハンドルに触れるだけででき、ワークフローが中断されることがありません。
ナビゲーション制御のロボティクス
脳神経外科用 ARveo 8 デジタル ビジュアライゼーション顕微鏡では、Brainlab IGS システムを用いて、ロボットによる顕微鏡のオプティクスキャリアの調整ができます。
- Brainlab 社の脳神経外科手術用ナビゲーションのフォーカス機能により、術中に画像の焦点を維持することが可能です。
- ナビゲーションのポインターの機能により、顕微鏡が動いても画像の中心に戻ることが可能です。