STELLARIS STED
より速く真実にたどり着く
STED 技術は STELLARIS プラットフォームに統合され、回折限界を超えたイメージングの最速の手段を提供します。試料の状態を保ちつつ、驚異的な画質と分解能によって、最先端のナノスコープ観察の結果を迅速に得ることができます。STED 超解像顕微鏡により、複数の動的イベントを同時に観察することを可能にし、細胞内における分子の関係性とメカニズムを調査することができます。
STED と STELLARIS プラットフォームのシームレスな統合により、共焦点インターフェイスから直接 STED に簡単にアクセスできます。わずか数クリックでサンプルから、すべての重要な情報を、より多くの洞察を得ることができます。
TauSTED Xtend:高精細。シンプル。驚異的。
TauSTED Xtendは、TauSTEDイメージングの進化における次のステップです。寿命に基づく情報と、追加の空間的読み出しを組み合わせています。これにより、特に、低い STED レーザー出力での解像度が大幅に向上することで、顕著なナノスケールレベルでマルチカラーライブイメージング機能を拡張できます。アプリノートをダウンロードして TauSTED Xtendの詳細をご覧ください。
POWER
ナノスケールでライフサイエンス試料のより小さな詳細情報を解き明かします。最先端の解像度で長時間のライブイメージングを実行します。
POTENTIAL
一般的な蛍光色素を使用し、 いつものプロトコルでSTED観察をすることができます。1本の STED レーザーラインでも、マルチカラーSTEDイメージングを実行できます。
PRODUCTIVITY
ナノスケール分解能で高速プロセスを直接モニタリングします。画像撮影を行いながら、リアルタイムで観察結果に関するフィードバックを得ることができます。
マルチカラー固定サンプル。TauSTED Xtend 775;ビメンチン AF 594(シアン)、ファロイジン ATTO 647N(マゼンタ)、および NUP107 CF680R(グロー)。画像の幅:39 nm。サンプル提供:ドイツ、ミュンヘン、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学バイオメディカルセンター バイオイメージング中核施設、Brigitte Bergner博士, Mariano Gonzales Pisfil博士, Steffen Dietzel博士
驚異的なナノスケールでの穏やかなマルチカラーライブ画像
生体試料における動的イメージングは、いまだに最も困難な実験アプローチのひとつです。科学的に有意な結果を得るためには、サンプルや蛍光色素にも依存しますが、光退色や光毒性を避けるために、レーザーは十分に低い光量である必要があります。
STELLARIS は、最新世代の白色光レーザー(WLL)、Power HyD 検出器、および、蛍光寿命技術(TauSense、FALCON)へのアクセスを可能にすることで、マルチカラーライブイメージングと機能イメージング実験を、共焦点イメージングにおいて日常的なものとします。
TauSTED Xtendを使用すれば、励起光とSTED光の照射量を大幅に低減することができ、ナノスケールレベルでも長時間にわたって生物学的プロセスを研究することができます。
ナノスケールで、ライフサイエンス試料におけるより小さな詳細を解き明かす
外的要因を最小限に抑えながら、生物学的試料を時間的・空間的に追跡できる超解像アプリケーションをお探しですか?
TauSTEDでは 、一般的な共焦点イメージングや従来の gated STED アプローチと比較して、励起光と STED 光の照射量を大幅に低減し、解像度を大幅に向上することができます。
TauSTED Xtend はさらなる進化を遂げ、より低い STED 光でも、到達可能な最大解像度を向上させ、試料からのシグナルを明確にします。
従来の限界を超えて分解能を高める
TauSTED は、あらゆる STED 実験において取得された蛍光寿命に基づいた情報を測定し、リアルタイムで蛍光色素の STED に対する応答をマッピングします。この蛍光寿命情報へのアクセスは、いずれの励起波長と STED ライン(589, 660, 775nm)を使用した場合でも、画質(シグナルノイズ比)を向上し、物理的原理に基づいてバックグラウンド由来のシグナルを除去し、従来の輝度に基づいた STED の限界を超えて、分解能を高めることを可能にします。
TauSTED Xtend は STED イメージングの進化の次のステップであり、寿命に基づく情報と追加の空間読み出しを組み合わせています。特に低い STED レーザー出力であっても、分解能が大幅に向上し、顕著なナノスケールでライブイメージングを行うことができます。
一般的なプロトコルを使用
ライフサイエンス研究で一般的に使用される、よく知られたプロトコルと幅広い蛍光標識とマーカーを使用して、実験をナノスケールまでスケールダウンすることをご希望ですか?
TauSTED Xtendは、ライフサイエンス研究の主力であるが、現在ナノスコピック研究においては十分に利用されていない、緑色蛍光タンパク質や蛍光色素を用いた、シングルカラーおよびマルチカラーイメージングの新たな機会をもたらします。
STELLARISのユニークなスペクトル機能を活用すれば、1本のSTEDレーザーラインでも蛍光色素のラインナップを拡張できます。
2c CF 440 - ファロイジン(グロー)で標識し、チューブリンStarGreen(シアン)で免疫染色した哺乳類細胞のTauSTED Xtendイメージング。スケールバー: 2 µm
ナノスケールでいちどに観察できる生物学的イベントの数を拡大する
複数の蛍光標識を使用することで分子特異的に異なる成分を画像化し、細胞内の分子の関係を明らかにすることが可能になります。
STED と STELLARISは、マルチカラーアプリケーションに優れた性能を発揮します。スペクトルの赤色領域では最適な蛍光色素を、緑色領域では蛍光タンパク質を、オレンジ色領域では新規の蛍光プローブを利用することができます。複数の蛍光色素を用いて共局在試験を行い、回折限界以下の分解能によってそれらを解像することができます。
ライカのスペクトル検出は、STED に対応した最大5基の Power HyD 検出器を搭載しており、時間と空間において観察する分子の数を拡大できます。さらに、不感時間(デッドタイム)が 1.5ns と非常に短いPower HyD検出器のデジタル性能と応答速度は、シグナルノイズ比とバックグラウンドの観点から優れた画質を保証し、APD と比較して少なくとも10倍多く、ピクセル滞在時間あたりの光子収量を可能にします。
マルチカラー STED を寿命分離によって拡張する
STELLARIS で STED モダリティと FALCON モダリティを組み合わせることで、蛍光寿命を使用して蛍光種を分離できるため、蛍光色素のラインナップを拡張し、分子相互作用をナノスコープ解像度でさらに研究することができます。
これらの蛍光色素の蛍光スペクトルは非常に重なり合っているため、従来の輝度イメージングでは区別することはできません。STED-FLIM と自動フェーザー分離を組み合わせることで、蛍光色素が持つ特有の蛍光寿命をもとに、1つの検出器を使用して明確に分離することができます。
時間と空間に合わせて結果を即座にモニタリング
ナノスケールの解像度で、時間と空間で実験中に何が起こっているかを確認します。TauSTED Xtend を使用すると、迅速におこる生物学的プロセスを即座に評価し、イメージング実施中に結果に関する即時のフィードバックを受け取ることができます。
ワンクリックでできるレーザー自動アライメントによって、最高の STED 性能を保つことができます。アライメント中は試料にレーザーが照射されることなく、完全に自動化された方法でレーザー照射の最適な位置決めをすることができます。
LAS X Navigator で広い領域を素早くイメージングし、STED イメージングの対象領域を選択することができます。
Raw データへのアクセスと、迅速で効率的なフォトンカウンティングなどの STELLARIS の機能により、取得した結果を検証することができます。
卓越した明るさと解像度を備えた 2D/3D STED イメージング
STELLARIS STED によって、分解能は x、y、z で調整可能になるため、2D と 3D の両方で必要な結果を取得できます。2D と 3D における最高の明るさと分解能の取得を可能にするために、励起の最適なオーバーレイ、スペクトル全体にわたる STED PSF、適応的な補正によって定量化機能が失われないことを保証する最高の光学系を提供します。
STED WHITE クラスの対物レンズは、さまざまな STED 実験にとって最適な条件を保証するため、特別に開発されています。
- STED WHITE 100倍油浸レンズは、最高の分解能を提供し、固定試料の日常的なイメージングにおいて優れた性能を発揮します。
- STED WHITE 93倍グリセリン浸レンズは、motCORR 電動補正環技術により、試料深部を観察する際の温度変動、屈折率の不一致、不均質性に対する適応的な補正を提供します。
- motCORR を搭載した STED WHITE 86倍水浸レンズは、上述の適応的な補正を提供し、穏やかなライブセルイメージングと STED-FCS(1)に理想的です。
(1) 「高フォトンカウントレートによる超解像蛍光ゆらぎ分光法の性能向上」 F. シュナイダー他、 J. Phys. D: Appl. Phys. 53 164003, 2020.